Utubyouhack’s diary

忙しい社会人、精神疾患患者に向けて、時間も気力も無い弱者が生き残れる方法を発信していきます。

「発達障害は遺伝か?」について、20代発達障害当事者が本音で思うこと

※この記事は4分で読めます

こんにちは

発達障害社会人と申します」

 

今日は、「発達障害は遺伝なのか?」について、コンサータ服用歴のある当事者の私(ADHDASD)の実体験から意見を書かせて頂きます。

 

いきなり結論から言います。私感ですが、遺伝の影響は7割(感覚値)くらいであると考えます。

 

まず、私の発達障害について手短にご説明しますと、不注意優勢型のADHDケアレスミスが常人の10倍あると思ってください)と、ASD(コミュ障。人とのコミュニケーションが苦手。人間関係を壊しやすいです)の両方の障害を持っております。精神薬での服薬治療をしておりまして、ストラテラとインチュニブとコンサータの3剤を全て試しており、その内の1剤を継続投薬して現在治療中です。

 

次に家族歴を紹介させて頂きますが、ASDっぽい父親が自営業者で、ADHDASDの併発っぽい母親がパート主婦、その他に兄弟がいます。

両親共に、精神科受診歴はありますが、発達障害の診断は受けていません。ただし、家族や親戚、私の意見をまとめると、両親共に発達障害の可能性がとても高いです。

 

親の発達障害が疑われる理由については、以下の通りとなります。

 

父親のパーソナリティについて

父は一言で言うと、かなりASD自閉症スペクトラム)っぽいです。

父のイメージ画

少しぼかして記載しますが、父は、日本3大国家資格(医師、弁護士、公認会計士)の内の1つの資格を有しており、その資格を活かして自営業をしています。嫌味っぽく聞こえてしまったらすみません。謙遜ではありませんが、一時は高年収を稼いでいた頃もありましたが、難関資格であるにもかかわらず、今の父の年収は日本の平均年収と同じくらいの年収しか稼げていません。

 

父のASD自閉症スペトラム)傾向について

そんな父の性格は、ASD自閉症スペトラム)っぽい性格をしています。

そのように感じる理由として、父の性格は、人の感情を理解するのが苦手で友人が少なく、過集中しやすくて、自分の意見は容易には曲げない気難しい職人的な性格をしています。

人の感情の理解が苦手であるため、組織になじめず、自営業になったという経緯なので、コミュニケーション能力や協調性はとても低いです。

親子として父と話していても、独特な専門性のある話題になりやすく、通常の親子間の話題とは恐らくかけ離れている会話をしてきたという自覚があります。

 

過集中については、目の前のことだけに全ての思考と視界を奪われやすく、寝食を忘れて仕事をすることが多かったり、資格試験勉強のために全てのことを投げ捨てて、ひたすら勉強だけに突っ走ってしまうことがあったりします。

一見、全力投球できて良い性格の持ち主だと感じる読者の方もいるかもしれませんが、この特性が妻子持ちで発揮されるとどうなると思いますか?生活費は度外視で、周囲の反対を押し切って貯金もないのに会社を退職し、ひたすら資格取得勉強のために勉強漬けの生活を数年間します。一言で言って、クレイジーです。

まあ、そのリスクテイカーな勝負心のおかげで、難関国家資格を取得できたとも言い換えられるのですが、周囲の人間からするとものすごい苦労をします。

冒頭で私感とは言いましたが、私以外の家族からも、また父を知る親戚からも、父は人心を理解するのが苦手であるという趣旨の意見を聞くことが多いですので、私個人の認識の偏りはあまりないと思っています。

 

父の総論と、得られる教訓について

高難易度の資格保有者なのに、発達障害を持っている可能性が高いという事を意外と思われる方もいるかもしれませんが、家族である私は違和感はありません。

むしろ発達障害が故に、一つの物事に異常に集中して、一つの専門分野だけに、文字通り全ての時間(風呂と睡眠時間以外)を注げるからこそ、難関資格が取得できたのではないかと思います。

ただし、私の父のような社会的に成功していると見なされやすい職業に就ける発達障害者は、全発達障害者の人口の3%もいないと思っています。

父の場合は、発達障害の特性が奇跡的に良い方向に作用して一応は成功したのだと思われます。ですので、私を含めて多くの発達障害当事者の方は、下手に自分を過大評価せずに、無理な目標設定を避けて、等身大の自分でもなんとか生きていける道で頑張っていきましょう。この言葉は自分自身への戒めでもあるので、暖かく読んで頂けるとありがたいです。

 

次は母のパーソナリティについてご紹介します。

母は端的に言うと、物が片付けられないADHDと、友人を上手く作れず関心が狭く限定されるASD自閉症スペクトラム)のような性格をもっています。

母のイメージ画

 

母は、長年専業主婦をしてきましたが、家事が超苦手で、知人・友人がものすごく少ないです。

 

母のADHD傾向について

具体的には、物の整理や、家計を管理することがものすごく苦手です。家の中は常に散らかっており、掃除機・皿洗い・風呂掃除の頻度が信じられないくらい少ないです。親の愚痴のように聞こえてしまったら申し訳ありません。

 

また、家計の管理がほとんど出来ず、クレジットカード支払いに登録した使っていないサブスクリプションサービスを2年間くらい無駄に支払ったり、我が家の家計が赤字なのか、黒字なのか、どの科目にどれだけの金額を支払っているのかという大体の金銭感覚さえ把握できません。

 

 

話が飛びますが、母はコーヒ―を爆飲みします。一日で平均5~6杯くらいは飲みます。

これは、私の憶測なのですが、ADHDの方は、脳内でのドーパミン不全により、注意力が散漫になりやすいので、脳の覚醒を求めて、コーヒーをたくさん飲む方が多いと感じています。コーヒーで足りている人はコーヒーを多量に飲むし、次点でエナジードリンク、それでも注意欠陥で社会適用できない人はコンサータにたどり着くのだと思っています。コーヒーをあまりにも多量に飲んでいる人は、ADHDを自己対処するために珈琲を飲んで脳の覚醒度を上げているのだと思います。

 

母のASD傾向について

母は、友人や知人との関係性を作るのが苦手で、友人がとても少ないです。

なぜなら、興味が基本的にとても限定されており、マイノリティな関心事にしか興味を抱くことができず、一般的な友人との間で交わされる話題に興味を持つことができないからです。かわいそうですが、孤独に近い人だと思います。

 

母の総論と、得られる教訓について

母は、ADHDとASDの両方を持ち合わせている可能性が限りなく高いと思いますが、それでも今までなんとか生きてこられたのは、専業主婦を長年してきたからだと思います。

 

正直、社会人として普通にOLをやって生き延びることができたかというと、結構つまづいていた可能性が高いのではないかと思います。物の整理ができないという弱点は、そのまま書類の整理ができないというホワイトワーカーの致命傷に繋がりますし、ASD傾向があってコミュニケーション能力が低い傾向は、営業職で成果を出せないという致命傷に繋がります。

 

ADHDとASDの多重障害を持っていると、社会人生活はかなりの地獄になると感じます。

まあそんな厳しいことを言っておいてなんですが、僕もADHDとASDの両方の障害を持っていますので、母への厳しい意見はそのまま自分へ向けた苦言でもあります。

 

僕たち発達障害者は不器用さがレベルMAXで、生きるのがとても苦しいです。それは事実です。それでもなんとか、希望の光と自分の活躍できる居場所を探し出して、自分なりに精一杯頑張っていきたいですね。

 

なぜ発達障害は7割が遺伝だと思うのかについて

最初から謝罪となりますが、ごめんなさい、7割という数字は、なんとなくの感覚値です。

 

でも、身長や顔つき、数学の得意不得意、音楽の才能などといった項目は、7割程度親から子へ遺伝すると言われていますよね。僕も、身長や顔つきは親にそっくりです。そして、嫌な性格や行動習性も残念ながら親に似ています。

 

では逆になぜ、10割が遺伝とは思わないのかというと、兄弟の存在です。兄弟は今のところ、発達障害っぽい特徴があまり見当たりません。色々なことをそつなくこなし、普通にエリートです。社会生活上はほとんど何も問題を抱えていません。その点を遺伝影響から差し引いて、7割という感覚値として設定しました。

 

結論と発達障害の治療について

以上が、親の発達障害傾向と、子供への発達障害の遺伝について、私の私見でした。

いかがだったでしょうか?

 

私の実体験をベースに考えていますので、7割が遺伝するのではないか?という仮説は私の主観であり、憶測の域を出ません。ですので、自分で言うのも何ですが、話半分に聞いていただければと思います。

 

ただ、親が発達障害が疑われる、そのような強烈な性格を持っていると複数の第三者からも言われる場合には、親が確定診断を受けていなくても、実際に発達障害の可能性が高いと思います。

 

遺伝していた場合の対処方法について

では、現実問題として遺伝してしまったと感じていらっしゃる方に関してですが、私からご助言させて頂きますと、まずはすぐに、発達障害を診れると謳っているいる精神科あるいは心療内科へ受診してください。

 

少しでも自分が発達障害の気があるなと感じる場合には、いち早く病院を受診して、なるべく早期に診断と治療を開始した方が良いと思います。

 

理由は、私は二次障害としてうつ病を発症してしまったからです。二次障害を発症すると、発達障害への対処が、発達障害単独でも難易度が高いのに、その難易度がHELL・地獄モードになります。

 

治療薬は現在日本では3種類ありますが、結論を言いますと薬が合う人と合わない人がいます。

 

例として、一番効果が強いコンサータレッドブルを常に点滴されているような感覚になり、ものすごく集中力が上がり、身体が動くようになります。しかし、副作用として焦燥感や胸の苦しみを感じる方もいます。薬の作用は本当に人によって千差万別です。薬によって問題なく社会適応できる人もいれば、そうでない人もいます。そこは運ですね。ちなみに僕は、社会適応が難しいタイプです。

 

病院を受診することで、自分の困りごとが、脳の臓器的な特性、障害に由来するものだと分かれば、生きにくさの原因・正体がつかめるようになります。薬で改善する人もいるので、そこへの希望を持つこともできます。薬で改善しない場合には、環境変更を含めて、自分の道や適性を考え直す大きなきっかけや指針にもなります。

 

薬や精神科への敷居が高いと感じている方が多いのも承知しておりますが、自分を本当の意味で大切にするために、勇気を出して受診してみてください。薬の服用については慎重に考えてもいいです。まずは、自分を客観的に知るために、病院を受診してみてください。

 

若輩者の僕からはこのくらいの助言しかできませんが、お役に立てれば光栄です。

 

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

またよろしくお願いします。